【黒い笑いが巻き起こる】『博士の異常な愛情』は冷戦中に社会を切り込んだ風刺的名作-不朽の名作映画 eiga-meiga

【黒い笑いが巻き起こる】『博士の異常な愛情』は冷戦中に社会を切り込んだ風刺的名作

博士の異常な愛情の写真
引用元:https://www.thirteen.org/reel13/blog/viewer-guide-dr-strangelove-and-the-company-men/

あらすじ

戦時代の政治的風刺とブラックコメディが交錯する中で、一風変わった博士と彼の狂気的な計画が進んでいくーー。

名作ポイントを3つに分けて解説!

1.冷戦時代の風刺映画の傑作

博士の異常な愛情の写真
引用元:https://www.britannica.com/topic/Dr-Strangelove-or-How-I-Learned-to-Stop-Worrying-and-Love-the-Bomb
本作が公開されたのは1960年で冷戦時代真っ只中の時期です。作品の物語もまさに世界の状態を風刺したような内容になっています。不条理な笑いと社会的メッセージが絶妙に組み合わさり、観る者に強烈な印象を残しています。特にそれぞれの思惑が回り合わさり、交錯する様子に目が離せません。

管理人
馬鹿馬鹿しくなるほどの強烈な風刺や…

2.主演を務めるピーター・セラーズの多彩な演技

博士の異常な愛情の写真
引用元:https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fwww.solzyatthemovies.com%2F2020%2F08%2F05%2Fdr-strangelove-remains-a-genius-political-satire%2F&psig=AOvVaw2nHBEk2wZ0KYzJj1m5xjXQ&ust=1697725280545000&source=images&cd=vfe&opi=89978449&ved=0CBEQjRxqFwoTCKjP3tXl_4EDFQAAAAAdAAAAABAp
ピーター・セラーズは主要な3役を演じ、その多才な演技力が際立っています。それぞれの役は狂気じみたストレンジ博士、マフリー大統領、マンドレイク大佐の3役を見事に演じ分け、彼の演技が映画を引き立てています。特に本作の題名にもなっているストレンジ博士の演技は、博士の思惑が隅々から感じられて見ものです。

管理人
同じ人が演じているのにまったく気がつきませんでした。

3.映画史で語り継がれる名シーン・名言の数々

博士の異常な愛情の写真
引用元:https://www.wired.com/2018/03/geeks-guide-doctor-strangelove/
この映画をオマージュした作品の数は数知れず。元写真家であるキューブリックの手腕が光るような、数々の名シーンが印象的な作品です。また名言も数多く、例えば、「Gentlemen, you can’t fight in here! This is the War Room!(諸君、ケンカをしてはいけない。ここは最高作戦室だ!)」と叫ぶシーンは、コメディ映画の金字塔となり、今日でも多くの作品に引用されています。

管理人
作戦会議室でライトが当たっているシーンが映画「バービー」でもオマージュされていました。

基本情報

ジャンル SFドラマ
公開年月 1964年
長さ 93分
監督 スタンリー・キューブリック
出演俳優 ピーター・セラーズ、ジョージ・C・スコット、スターリング・ヘイドン、キーナン・ウィン、スリム・ピケンズ、ピーター・ブルト、レイシー・リード、ジェームズ・アール・ジョーンズ、ジャック・クレリー、ポール・タマリン

平均点数

評価:3.9/5.0

※2023年10月18日現在

(引用元:Filmarks

実際に観た人のレビュー

評価: 4.5
店長さん

面白い。1964年白黒映画とは思えないほど面白い。
核を持つ恐ろしさについて、やや強引なストーリーではあるが、可能性の一つとして否定できない事件をもとに世界が滅んでいく。
登場人物の焦りようも、Drストレンジラブのマッドな感じも恐怖を感じる。
戦争について説教臭くなく、かつ展開が面白く描かれたバランスの良い映画だと感じた。
(引用元:Filmarks

評価: 4.0
しゅんさん

ばかだな笑 本末転倒とはこのこと
「抑止力になるものはその存在を公表しなければ意味がない、なぜ黙っていた」「月曜に発表しようと思ってた、首相は人を驚かせるのが趣味だ」ここ良かった笑
人類滅亡した後の地下帝国でもどちらが上か競おうとする、戦争への皮肉も効いてて良い
(引用元:Filmarks

評価: 4.1
8Niagara8さん

全編を通して、風刺に富み、それでいながらプロットもしっかりしていて、尚且つ映像や台詞の端々にセンスが満ち足りている。
お粗末そのものといった登場人物それぞれだが、ある種我々に内在するヒステリーや間抜けさはとてつもない危険を孕んだものであると。
いつの世にも通底したテーマなのも皮肉である。
ピーター・セラーズの三役演じ分けにも舌を巻く。
(引用元:Filmarks