『沈黙ーサイレンスー』|不朽の名作映画を探そう。-不朽の名作映画 eiga-meiga

『沈黙ーサイレンスー』|不朽の名作映画を探そう。

沈黙ーサイレンスーの写真
引用元:https://www.rottentomatoes.com/m/silence_2017/pictures

幕末長崎でのリアルなキリシタン弾圧を描いた名作と名高い「沈黙ーサイレンスー」。遠藤周作の小説「沈黙」が原作の、マーティン・スコセッシ監督作品。不朽の名作であるポイントをあらすじや実際に観た人のレビューをもとに紹介します。

「沈黙ーサイレンスー」のあらすじ

17世紀、江戸初期。幕府による激しいキリシタン弾圧下の長崎。日本で捕えられ棄教したとされる高名な宣教師フェレイラを追い、弟子のロドリゴとガルペは日本人キチジローの手引きでマカオから長崎へと潜入する。
日本にたどりついた彼らは想像を絶する光景に驚愕しつつも、その中で弾圧を逃れた“隠れキリシタン”と呼ばれる日本人らと出会う。それも束の間、幕府の取締りは厳しさを増し、キチジローの裏切りにより遂にロドリゴらも囚われの身に。頑ななロドリゴに対し、長崎奉行の井上筑後守は「お前のせいでキリシタンどもが苦しむのだ」と棄教を迫る。次々と犠牲になる人々。守るべきは大いなる信念か、目の前の弱々しい命か。心に迷いが生じた事でわかった、強いと疑わなかった自分自身の弱さ。追い詰められた彼の決断とは―。

「沈黙ーサイレンスー」の基本情報

ジャンル ドラマ、時代劇
公開年月 2015年
長さ 159分
監督 マーティン・スコセッシ
出演俳優 アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバー、窪塚洋介、浅野忠信、塚本晋也、イッセー尾形、笈田ヨシ、小松菜奈、加瀬亮

「沈黙ーサイレンスー」が不朽の名作であるポイントを3つに分けて解説!

1.リアルすぎる江戸初期の弾圧されたキリスト教の現実

沈黙ーサイレンスーの写真
引用元:https://www.vox.com/culture/2016/12/21/14005760/silence-review-spoilers-martin-scorsese-andrew-garfield-adam-driver

「沈黙ーサイレンスー」の1番の特徴として、江戸幕府のキリスト教の弾圧をリアルに描いている点でしょう。物語の中にはキリシタンに対して様々な拷問が行われます。その映像にはBGMや特殊な演出はありません。ただただ拷問が行われ、観てる人は目を覆いたくなるものばかりです。
過去の作品で「タクシードライバー」や「シャッターアイランド」を監督したマーティン・スコセッシ監督だからできたことだと思います。過去に起きた現実をリアルに描いた技量の高さを感じられる作品は不朽の名作だからといえます。

管理人
残酷で悲しい気持ちになる拷問ばかり…

2.哀しい姿と対比した美しい地球の自然

沈黙ーサイレンスーの写真
引用元:https://www.vox.com/culture/2016/12/21/14005760/silence-review-spoilers-martin-scorsese-andrew-garfield-adam-driver

物語の要所要所に美しい自然の風景が映し出されます。これは原作者である遠藤周作は「人間がこんなに哀しいのに、主よ海があまりにも碧いのです」という言葉を残しています。それくらい海が青かったり、山が緑でいっぱいな風景が映し出されます。このような日本特有の趣を表現しているので日本映画のような雰囲気を感じられます。

管理人
ちなみにロケ地は日本ではなく台湾だったそうです。

3.ハリウッド俳優だけじゃない!日本人俳優の演技も圧巻

沈黙ーサイレンスーの写真
引用元:https://www.fccj.or.jp/committee-blog/silence-chinmoku-silence

本作の主人公はキリシタン宣教師を演じたアンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライバーの二人です。二人の演技は言わずもがなく良かったのですが、日本人の演技も圧巻でした。特にキリシタンを弾圧をする大名の井上様を演じたイッセー尾形さんの演技が素晴らしかったです。主人公のキリシタンを追い詰める役なのですが、良くも悪くも日本人のお偉いさんの雰囲気を存分に出しています。これぞ名悪役。

管理人
実際大名とかの昔のお偉いさんはこんな雰囲気なんだろうなあと勝手に想像してました。

「沈黙ーサイレンスー」のFilmarksの平均点数

評価:3.9/5.0

※2021年10月現在

(引用元:Filmarks

「沈黙ーサイレンスー」を実際に見た人のレビュー

評価: 4.5
mintさん

江戸初期、長崎でのキリシタン弾圧と、若きポルトガル人司祭の苦悩を描く。
「かれらに何をしてやれる?」 弱者ゆえに踏み絵を踏み、棄教する。殉教する。
沈黙に隠された彼等の苦しみが、あまりにも衝撃的で悲しい。信仰や大切にすべき心のありようを改めて考えさせられた。
美しく厳しい自然の画、静寂にも近い音がさらに凄みを与える。
(引用元:Filmarks

評価: 4.1
たっきーさん

マーティンスコセッシが日本を舞台に映画とってるってだけで高評価
生きることよりも信仰を大事にしている人々と接して行く中で、なぜ信仰しているのかがだんだん分からなくなっていく。最後のシーンは遊び心のようにも思えた。
(引用元:Filmarks

評価: 3.9
えぬさん

ただ信じているだけなのに、なぜ神はわれわれにこれほどまでの試練を与えるのか。布教によって多くの人が迫害されて亡くなることを、神はこれも試練のひとつとしてわたしたちに与えたのか。命を犠牲にしてまで信仰し続けるものなのか。宗教のかかえることって難しいですよね。モキチの聖歌でもガルペのシーンでも泣いてしまった。痩せ細った身体がとても痛々しい。
(引用元:Filmarks